お部屋作りのご相談を頂く際、「ナチュラルなコーディネート」にしたいとご希望を頂くことがあります。一般的なナチュラルインテリアは優しい色でのコーディネートですが、こちらの実例では、自然感のある家具やアースカラーを用いたナチュラルコーディネートに仕上げました。お部屋作りの参考にしてみてください。
ナチュラルテイストとは
ナチュラルという言葉は、ファッションやメイクなどインテリア以外でも様々な場面で使われる言葉です。しかし「ナチュラル」という言葉を一つの定義に収める事は難しく、使う場面によって様々にその意味を変えます。
インテリアにおけるナチュラルテイストとは
北欧家具の特徴である薄い塗装を「ナチュラル色」と呼ぶことや、自然の木(無垢材)を使った家具が多いことから、ナチュラルと言えば北欧テイストを思い浮かべる方が多いと思います。
しかし、インテリアには「ナチュラルモダン / シンプルナチュラル / ナチュラルヴィンテージ」などの様々な種類があるように、ナチュラルはどのようなテイストとも組み合わせることができます。
リゾートテイストは、自然素材やアースカラーを使ったコーディネートが多く、自然の豊かさやリラックス感を表現したインテリアテイスト。
数あるテイストの中でも「ナチュラル」という言葉の本質に近いため、ナチュラルテイストと相性抜群。掛け合わせることでお互いの魅力を引き立て合います。
今回ご紹介するお客様宅も、ナチュラル×リゾートテイストを掛け合わせたおしゃれな空間。自然の風合いを纏った家具素材、ベーシックながらもトレンドライクなアースカラーなど、こだわりを詳しく紹介いたします。
【お客様宅インテリアコーディネート実例のご紹介】
今回のお客様宅は、川が見えるロケ―ションやリゾートホテルのような内装がとても印象的な空間。それらを活かすため、自然界の色(アースカラー)を基調にナチュラル×リゾートスタイルにてコーディネート致しました。
ナチュラルリゾートなリビングルーム : コーディネートポイント
リビングの主役には、リゾート感溢れるヒヤシンス素材を使用したローソファをセレクト。その広い奥行きとベージュ系のカバーを使用したコーディネートは、どこまでも広がる大地のような安心感や開放感を思わせます。こちらの床色は濃い色合いのため、ヒヤシンスの明るいブラウンカラーがとても映えますね。
壁一面に張られたタイルは、まるでアジアのリゾートホテルのような印象。石調のベージュカラーが今回のアースカラーのコーディネートを引き立てます。
また、テレビボードにはリゾート家具の代表的なデザインであるルーバーをセレクト。植物や自然素材の小物を飾り、ナチュラルテイストを強調しました。
ローテーブルにも、ヒヤシンス素材を使用したデザインを選び、リビング全体としての統一感を演出。
ガラス天板が、開放感のあるリゾートらしさ、軽やかで透明感のあるナチュラルらしい雰囲気を醸し出してくれていますね。また、小物をディスプレーのように飾れるおしゃれなデザインです。
リビングに使用した家具
381,513円(税込)
52,360円(税込)
174,240円(税込)
28,710円(税込)
アースカラーで彩ったおしゃれなリビング
ソファのクッションにはね太い木々を連想させるブラウン、大地から根付く草木のグリーン、その上に広がる雲をイメージしたアイボリーなどを組み合わせることで、自然を感じる気持ちのいい空間に仕上げています。一見するとバラバラな色合いですが、色のトーンを揃えたことでまとまりのあるおしゃれなコーディネートに。
メインとなるソファカバーには、ざっくりとした表情とコットンならではの柔らかさが特徴のファブリックを選び、ナチュラルテイストらしい自然な風合いをどこまでも演出しています。
ベージュ・ブラウンなど異なる3種の糸を織り上げた生地なので、シンプルな色でも表情豊かです。
【ミニコラム】アースカラーが普及した理由
1960年代、社会に不満を持つ若者が中心となり、自由思想の集団がアメリカで生まれました。「ヒッピー」と呼ばれた彼らは、その自由を求める思想から当時ベトナム戦争中だった国家に対し反対運動を行います。更には自由の権利を要求する運動を起こし、その思想が世界各国の若者達に広がっていったのです。
ナチュラルリゾートなダイニングルーム : コーディネートポイント
こちらのダイニングでは、四人掛けのテーブルを置くことができるスペースがあったものの、あえて二人掛けのテーブルを選び、空間全体を開放的に見せています。また、リビングのソファに合わせたヒヤシンス素材のチェアも、背もたれの面積が小さく「抜け」のあるデザインをセレクトしたことで、すっきりとした印象に。
チェアはテーブルに対して、対面で配置するのが一般的ですが、間取りに合わせて対角でレイアウト。
そうすることで、ソファ後ろの生活動線が広がり、リゾートテイストらしい開放的な雰囲気の中で過ごせるコーディネートを実現しています。
ダイニングのチェアカバーには、ソファカバーの色違いをセレクトし、こちらでもざっくりとした質感のファブリックでおしゃれな雰囲気を演出しました。
チェアカバーは、工具などを使わずに指でネジを回すだけで簡単に交換ができるため、汚れが気になる、明るい色でも安心して使えます。
ダイニングに使用した家具
95,205円(税込)
31,900円(税込)
28,710円(税込)
ライフスタイルに合わせて使える便利なダイニングテーブル
空間を広々と使える二人掛けのダイニングテーブルは、実は伸長式。必要な時には、幅1400mmの四人掛けとして使用することができる便利なデザインです。普段は伸長部分が見えないよう設計されている点も魅力的。
伸長した時には、簡易チェアとしてリビングのテレビボード横に置いていたスツールを使用すれば、普段の置き場所に困ることがありません。
スツールは軽量で動かしやすくストレスフリー。贅沢に編み込まれたヒヤシンスの素材感がおしゃれです。
■ダイニングテーブルの伸長方法
側面にある突起部を天板の下に差し込み、天板の両端を抑えながら太ももで幕板を押し戻します。
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【ミニコラム】ヒヤシンス素材がもたらす効果
今回ソファやダイニングチェアに使用した「ウォーターヒヤシンス」という素材は、熱帯の水辺に咲くホテイアオイという水草が原料の家具素材。その茎の部分を乾燥させ、職人が丁寧に手編みをすることで、木材とは異なる魅力を持った自然素材になります。自然の温かみ、柔らかな触り心地、リラックス感を感じる繰り返される編み込み。リゾートともナチュラルとも呼べる、まさにこちらの自宅のテイストにぴったりの家具素材です。
更に、ヒヤシンス素材は吸湿性が高く、また空気が乾燥している時は水分を放出する調湿機能があります。見た目や触り心地から得られる癒し効果に加え、その調湿機能により、私達が快適に過ごせる手助けをしてくれるのです。また、万が一傷がついた時も補修がしやすい素材であり、家具を長く使いたいという方にも大変おすすめです。
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【ヒヤシンスソファ特集】自然とリラックス - ウォーターヒヤシンスソファの魅力
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ナチュラルリゾートなサンルーム : コーディネートポイント
ニ方向に大きな窓がある気持ちのいいサンルームは、ゆっくりと読書を楽しめるような空間を目指してコーディネート。統一感を出すためパーソナルチェアはヒヤシンス素材をセレクトし、アースカラーである薄いカーキ色のソファカバーをかけてナチュラルテイストを強調しています。
こちらのサンルームは、リビングとダイニングの奥、日光が存分に入る位置にあり、周りに大きな建物もなく前には川が流れるという最高のシチュエーション。
自然の光を浴びながら、また夜景や星空の光を楽しみながら、リビングのソファとはまた異なる、特別なリラックスタイムを過ごせます。
サイドテーブルは、高さ調整が可能。飲み物を置くだけでなく、高めに設定すればノートパコンを使用することもできる便利なデザインです。
また、サイドテーブルは無垢材でつくられており、自然の風合いたっぷり。唯一無二の木目や節が、ナチュラルな雰囲気を盛り上げます。
サンルームに使用した家具
75,900円(税込)
43,450円(税込)
36,322円(税込)
12,210円(税込)
自然を感じる特別なサンルーム
パーソナルチェアの向かい側には、無垢材の飾り棚兼収納棚をレイアウト。抜けのあるデザインで、高さも78cmと抑えられるため、狭いスペースでも圧迫感を与えません。ラタンの籠・流木の間接照明など、ナチュラルな質感を纏ったインテリア小物を並べれば、全体と調和したおしゃれなディスプレースペースに。
アッシュ無垢材ならではの素材感、サイズや形が自由自在に変えられる拡張性が魅力の飾り棚。今回は立てて使用していますが、正方形なので横に倒したローボードタイプでもお使いただけるため、気分に合わせて自分なりのインテリアを楽しめます。
無垢材だけを使用した、シンプルなデザインで風合いの強い小物もすっと馴染みますね。
■棚に飾ったナチュラルテイストなインテリア小物
【ミニコラム】自然を感じる心が癒される暮らし
リゾート地の楽しみ方は人それぞれですが、観光地とは違い、流れる時間をただ楽しむという方も多いのではないでしょうか。それは、日光浴をすることや、プールに浮かんでいるだけかもしれませんが、リゾート地ではその時間が贅沢で特別に感じられます。しかし、考えてみればそれらはリゾート地でなくてもできることばかり。それでも多くの人が移動の手間やお金を使いリゾート地へと足を運ぶのはなぜなのでしょう。
それは、やはり自然の力に人の心を癒す効果があり、多くの人がそれを無意識に感じているからだと思います。どこまでも広がる海、あるいは生い茂る森林など、様々な自然の呼吸を感じながら過ごす時間は何にも代えがたいもの。自宅にも、アースカラーを取り入れて、そのようなリゾートならではの贅沢な時間の使い方をしてみてはいかがでしょうか。
オリジナリティ溢れるナチュラルテイストの取り入れ方
ナチュラルリゾートテイストの部屋作りを行う際、基本となるのはやはりアースカラーによるカラーコーディネートです。ここまで紹介した実例は、ブラウン・ベージュなどを基調にしたコーディネートでしたが、もう一歩オリジナリティを出した部屋作りを目指すのであれば、自然界にある色をワンポイント足してみましょう。
リゾートと言えば、どこまでも広がる空や海を真っ先に連想する方も多いのではないでしょうか。ベージュやブラウンにブルーを合わせる事で、神秘性のある落ち着いたお部屋作りができます。
アースカラーはベーシックな色であるからこそ、こうした鮮やかなアクセントカラーをも包み込んでくれる包容力があります。テーマや好みに合わせて、彩りとストーリー性をプラスしてみてはいかがでしょうか。
まとめ
ナチュラルリゾートなインテリアテイストの実例はいかがでしたか。
アースカラーは世界中のリゾートホテルでもスタンダードなコーディネート。それは、リゾート地に訪れる人達の多くが「癒し」を求め、そしてベーシックな色であるからこそ心に安心感や心地良さを運んでくれるからです。今回の実例を参考にナチュラルリゾートなインテリアを楽しまれてみてください。