家具のレイアウトを決める上で意外と悩みの種となるのが背が高い家具の配置です。特に背が高い収納家具は他の家具と比べて存在感があり、配置のバランスが難しいというイメージが大きいようです。しかし、配置する場所や他の家具との組み合わせ方を工夫することによって、背の高い家具を置いても開放的なイメージのお部屋を演出することができます。今回は背の高い家具をバランスよくコーディネートするためのコツをご紹介します。
背の高い家具を配置するメリット
背の高い収納家具を置くメリットは何といっても収納力の高さが挙げられます。そしてそのもの自体に存在感がある為、デザイン性に優れた家具をうまく取り入れることにより、お部屋の印象をがらりと変えることができます。
高い収納力でお部屋をすっきりと見せることができる
背の高い収納家具はお部屋の天井に近い部分にあたるデットスペースを有効的に活用することができます。お部屋のつくりやバランスによっては、ロータイプの収納家具を複数置くよりも、背の高い収納家具ひとつに物をまとめた方がお部屋をすっきりと見せることができます。このように必ずしも背の高い家具=圧迫感というイメージに繋がることはありません。
お部屋に立体感を出して魅せるポイントをつくることができる
リゾートホテルのような優雅さを演出できる
背の高い家具のレイアウトの基本
背の高い家具はどうしても真っ先に目線に入ります。そのため部屋のつくりや他の家具とのバランスなどレイアウトを工夫することで、視線を分散させて圧迫感を抑えることが必要になります。レイアウトの基本を押さえることで、狭い部屋にも背の高い家具を取り入れ易くなります。
お部屋の奥に置いて目線を天井へと広げる
存在感のある背の高い家具は、お部屋の隅や角にまとめて配置することでバランスを取ることができます。部屋をぐるりと囲むようにばらばらに配置するとお部屋が狭く見えるため、なるべく避けることが必要です。部屋の入口から見た際、奥にいくにつれて高さのある家具が並ぶことによって天井までの抜けが強調され、縦への広がりを感じることができます。
このコーディネートでは背高のカップボード、キッチンカウンター、フロアランプの3点で三角形の構図を演出しています。フロアランプを取り入れることで平面的な構図に立体感を持たせています。
お部屋の手前に置いて遠近感を生み出す
部屋の入口側に背の高い家具を配置すると、奥へ行くにつれて目線が抜ける遠近法の効果を利用してお部屋を開放的に見せることができます。また入口付近は死角になりやすいため、あまり存在感を出さずに配置することができるでしょう。
このコーディネートでは、背高のブックシェルフ、キャビネット、観葉植物の3点で高さのバランスを調整しています。いくつも家具を置けない場所でも観葉植物や雑貨、壁面装飾などの小物でバランスを整えることもできます。
お部屋の真ん中に置いて魅せる
ある程度の広さがあり壁の面積が大きいお部屋では、背の高い家具を壁面の真ん中に配置してお部屋のメインアイテムとするのも良いでしょう。シェルフタイプの収納は背と側面に抜けがあるため、壁面の中央に配置したとしてもさほど圧迫感はありません。
このコーディネートでは、真ん中のシェルフを中心に大きな三角形の構図をつくっています。このように背の高い家具が中心となる際はシェルフ上段に抜けをつくることがお部屋の印象を左右します。
壁面装飾で家具同士のバランスを整える
背の高い収納家具と背の低い収納家具を組み合わせて置く場合、低い方の収納の上に雑貨を飾ったり壁面に絵やパネルを飾ることで高低差が目立たなくなり、バランス良く配置することができます。
背の高い家具を配置したコーディネート実例
ここでは実際に背の高い家具を取り入れたコーディネートと、そのポイントをいくつかご紹介します。
高さ183㎝のカップボードを配置した広がりを感じるダイニング
カップボードは部屋の角に配置しています。更に収納家具のデザインをルーバーデザインで統一し、壁に飾ったアートパネルと合わせて水平のラインを作ることで横の広がりを強調し、開放的な印象をつくり出しています。
シンプルで洗練されたデザインの食器棚は、ダイニング以外の場所や用途でもご使用頂けます。窮屈な印象を与えたくない場合、スペースに余裕があっても少し幅がコンパクトなものを選ぶ方が良いでしょう。
高さ183㎝のキッチンボードを配置して整えられたキッチン
カウンター式のキッチン内にキッチンボードを配置しているため、あまり圧迫感は感じられません。キッチンの中に収納を配置するとしても、意外とカウンターの外から見えるパターンが多いので、機能性だけでなくデザイン性も兼ね備えたものを選ぶと良いでしょう。
キッチン内に置く場合は、キッチンのサイズに近いサイズの収納を置き、ぴったりとはまっているように見せることですっきりした印象を与えます。収納力や機能性を重視し、なるべくキッチンに物を溢れさせないことでいつでも綺麗に片付いた状態を保ちます。
高さ154㎝のブックシェルフを配置したバランスの良い書斎
お部屋の奥へいくにつれて背の高い家具を順に置き、天井への広がりを意識した配置になります。家具のコーディネートにおける「圧迫感」とは高さだけでなく奥行の浅深によっても感じ方が変わってきますが、こちらのブックシェルフの場合は奥行きが最大部分でも33㎝、さらに上にいくにつれ浅くなるデザインのため、圧迫感なく壁面に馴染ませることができます。
家具だけでなく、背の高いフロアランプなどを配置することでリズムのある壁面に抜けを生み出します。高さに変化がある為、家具については素材感や色合いを同系統でまとめると統一感を損なうことなくコーディネートできます。
高さ160㎝のハンガーラックを配置して色彩を楽しむベッドルーム
背の高い家具向けの地震対策
◆転倒防止ストッパー
家具の上面と壁とを固定するタイプの転倒防止グッズは、最も効果の高い方法と言われています。中でも壁に直接固定できるL字金具などは低コストかつ頑丈に家具を固定することができます。賃貸の場合は壁にネジを打ち込むことが難しいため、粘着シール等で固定するタイプも販売されています。
◆耐震板・耐震マット
家具の下に敷くタイプの転倒防止グッズは、ストッパーと組み合わせて使用することでより高い効果が得られるとされています。耐震マットはシリコンやウレタン樹脂といった素材で出来ており、地震の揺れを吸収して転倒を防ぐとされています。小さめのサイズも販売されているので家電製品の下に敷くと落下防止にも効果的です。耐震板は家具の全面に挟んで重心を壁に傾けることで転倒を防ぐといった効果があります。
◆地震対策の機能がついた家具
収納家具の中には、家具自体に地震対策の機能が付いたものもあります。例えばa.flatの各種キッチン収納には、ガラス扉に飛散防止フィルムが貼られています。また、およそ震度5以上の揺れを感知するとストッパーがかかり扉を自動的にロックすることで中の収納物の落下を防ぐ耐震ラッチがついています。
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まとめ
今回の特集はいかがでしたでしょうか。配置やバランスを気を付けることで、背の高い家具でも圧迫感なくお部屋のインテリアに馴染ませることができます。高さの制限を無くすことで、よりコーディネートの幅も広がりますね。
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